データロガーのタイプや、取り付けているセンサの種類によって、キャリブレーション(ゼロ点補正/校正)作業が必要になります。
キャリブレート作業は、データロガーやセンサ類をすべて車両に取り付け、設定をすませてから行います。
センサキャリブレーション
データロガーとパーソナルコンピュータを接続し、Race Studio 2のメイン画面で、「キャリブレート」メニューを選択するか、「キャリブレート」ボタンをクリックすると、ダイアログが表示されます。
ロガーに設定されているセンサのうちで、キャリブレートが必要なセンサが表示されます。
上段にはオートキャリブレート(ゼロ点補正)が必要なセンサが表示されます。
また、下段には個別にキャリブレートが必要なセンサが表示されます。
それぞれ、キャリブレート作業を行います。
オートキャリブレート
各種Gセンサや、サスストロークセンサなどの絶対量変位センサのゼロ点補正を行います。
車両を通常の走行ができる状態で水平面に静止させ、「ここをクリックして、リストにある全てのセンサをオートキャリブレートします」ボタンをクリックします。
すぐにゼロ点が取得され、状態がキャリブレート済みに変わります。
変位センサキャリブレート
絶対量変位センサ以外の変位センサのキャリブレートを行います。
ダイアログのリストから、キャリブレートするセンサの「キャリブレート」ボタンをクリックします。
ゼロ基点変位センサ(スロットルポジションなど)
スロットルポジションセンサなど、ゼロから100までリニアに変化するセンサのキャリブレートです。
まずセンサをゼロ位置にして、「ゼロ位置」の「未補正値を取得」ボタンをクリックします。
次にセンサを最大の位置(スロットルポジションなどの場合には全開)にして、「最大位置」の「未補正値を取得」ボタンをクリックします。
それぞれ、未補正値(A/Dコンバータのデジタルカウント数)が取得されます。
最後に「最大位置」の「計測値」フィールドに、設定したい数値を入力します。例えばアクセル全開を100%としたければ、100を入力します。
全て終了したら「OK」ボタンをクリックして終了します。
中心ゼロ変位センサ(ステアリングアングルなど)
ステアリングアングルセンサなど、マイナスの値からプラスの値まで変化するセンサのキャリブレートです。
未補正値を取得するのが3箇所になりますが、手順はゼロ基点変位センサと同様です。
ギアセンサキャリブレート
ギアセンサを利用する場合にも、キャリブレートが必要になります。
右側に手順が表示されますので、それにしたがってキャリブレート作業を進めてください。
まず、最大ギアの数値のボックスにチェックを入れます。
注:ギアセンサではなく、ギアポジションを算出させる設定になっている場合には、センサのキャリブレートではなく、実際に走行して設定するティーチングが必要になります。詳細については、データロガーのマニュアルを参照してください。
「続ける」ボタンをクリックします。
ニュートラルから最大ギアまで、ギアを変えながら、「続ける」ボタンを押して補正前の値を取得します。
もしもギアを入れ間違えたりして、補正前の値がおかしくなってしまった場合には、「キャリブレートをやり直す」ボタンでやり直します。
最大ギアまで取得し、補正前の値に矛盾がなければ、「キャリブレートの終了」をクリックして終了します。
キャリブレートデータ転送
キャリブレート作業が終了すると、「キャリブレートデータ転送」ボタンが赤く表示されてアクティブになるので、クリックして取得したキャリブレートデータを転送します。